2015年07月03日

半夏生のころ

hagesho.jpg

半夏生―はんげしょうって、聞いたことがあるでしょうか。
なんともロマンチックで神秘的な響きのする言葉じゃありません?

ちょうど今頃の時期をさす季節の言葉です。

節分とか彼岸など9つある雑節(ぞうせつ)の中のひとつで、
夏至から数えて11日目の日。
夏至も年によって変わるので、今年の半夏生は7月2日でした。


昔は、小暑の前日までの5日間ほどをそう呼んだそうで、
この時期には天から毒気が降るといわれていたんですってヨ。

井戸に蓋をしたり、野菜を採って食べないように気をつけたり、
田植えも半夏生のころまでに終えることを目安にしていた、
農家にとっては大事な時期だったのだそうです。

天から毒というのも凄いイメージですが、
食中毒になりやすい時期だからかなあなんて、
つい実も蓋もない理屈を考えてしまいながら(笑)
自然とともに生きてきた日本人は、こうして季節の節目に美しい言葉を与えて、
暮らしを送る道しるべにしていたんですね。


私も、この半夏生という言葉を知ったのはここ数年のことです。

美しさにつられて自分のボキャブラリーにしたくて、
調べてみて意味や背景を知ったら面白くて、
自分のなかの梅雨時に、「半夏生のころ」というアクセントが生まれて、
少し、この季節がいやなものじゃなくなりました。

美しい言葉を知ると、心のなかも美しくなるのが好きなのです。
だからきれいな言葉に出会うと、なんとしても自分のものにしたくなる。


言葉は思考をつくります。

人って、自分が知っている言葉の範疇でしかものを考えられないんですって。
これって凄いこと。
言葉をたくさん知っていると、考え方もどんどん広がるんですね。

言葉を知るということはその概念が身につくということですから、
読解力はもとより、思考力と表現力も上がることになる。

インプットしたらアウトプットしたくなるのが、人間ですものね。
まして役者なら。。


俳優は言葉に敏感にならなければいけない仕事です。
それはつまりは、語彙を増やすということですね。

自分の言葉をたくさん持っている人は、
広く深くものごとを捉えられるようになるから、
役づくりの幅も広がって当然、なわけですよね。

言葉は大事ですよ。
死ぬまで増やし続けていったほうがいい。
分からない言葉に出会ったら、どんどん調べてどんどん喋っていったほうがいい。

今はいい世の中になりました。
図書館にいかなくても指先だけで知識を増やせるんですものね、
スマホのおかげで、それこそ無限大に。


「ハンゲショウ」の由来は、
この時期に咲く花からきているともいわれているんですって。
その花の名は、半化粧。
葉に半分だけおしろいをぬったような姿からつけられたのだそうです。

そこにこの「夏」と「生」の字を当てた昔のだれかは、すごいですよね。
お坊様かしら。

たしかに夏までまだ半分。
もう半分で夏になる。

私の今年の半夏生は、言葉を愛する教室のはじまりの日になりました。

R.


















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